> 標準年輪曲線とはなんでしょうか。
考古学で出土品の年代を決めるとき、一緒に出てきた外皮付き木片の年輪を参考に、出土品が使われていた年代を決めたり、当時の気候を推定したりする場合(年輪年代法)に、その木片の形成された年代を特定するために用いる指標となるものです。
> どのようなものを、どのように測定して平均を出したものなのか
ざっくり言うと、まず巨木(なんでもいいというわけではなく、杉、檜、高野槙など)を切り倒すわけです。で、一番表皮側の年輪が去年のものだとして、年輪の巾・疎密を定規(寸法を測る器具)で測っていきます。
だいたい同じ地域の同じ種類の木を切り倒して、同じように寸法を測る。で、平均値を出す。
どっちが縦軸でどっちが横軸でもいいと思うのですが、例えば縦軸に1年分の年輪の「巾」を、横軸に「年」を取って、その年に合わせた年輪巾の位置に点を打つ。
そうやってできた点を結ぶとできる折れ線グラフが標準年輪曲線ですね。
余計な話かもしれませんが、現在、日本の場合弥生時代までの杉の年輪パターンが判明しているようです。
その年輪パターン(グラフ)のどこか(例えばA.D.500年~550年)と一致する年輪の木片(外皮付き)が土器と一緒の地層に埋まっていれば、その木片はA.D.550年に伐採されたもので、土器もその頃の物だと推定できるわけです。と同時に、その頃の年輪の巾が密ならば、寒冷だったと推定できるわけです。
さらに他の種類の樹木の年輪標準でも同じような年輪状態なら、「寒冷だった」説は確信に変わります。
投稿日時 - 2019-10-31 01:13:22
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